_st-1476.2


子役時代から大河ドラマに抜擢され、『レ・ミゼラブル』や『ミス・サイゴン』のメインキャストを演じた経験もある原田優一が構成・演出を務める「KAKAI歌会」。2013年、2015年、2017年に開催され、ミュージカル界を代表する俳優が集まる二年に一度のフェスティバルとして定着してきた。

テーマは「my favorite songs “私のお気に入り”」。これまで各俳優が出演してきた作品や大好きな作品のナンバーを選曲し、披露するミュージカルレビューだ。正統派ミュージカルナンバーから笑いに溢れたアレンジ、J-POP、歌謡曲というラインナップは、幅広い客層に好評を博している。

今春『KAKAI 歌会』に出演する、原田優一、田村良太、愛加あゆの3名に話を聞いた。

——自己紹介をお願いします。ミュージカルをはじめたきっかけも教えてください。

原田優一(以下、原田):子役として活動していた従兄弟が出演するミュージカル『レ・ミゼラブル』を観たのがきっかけで、9歳のときにミュージカル俳優になりました。芸歴26年目です。

俳優業だけでなく、演出や構成もしています。普段から人間観察が好きで、頭の中には常にネタ帳があって。人間の行動のおもしろさを作品に落としこんでいます。

田村良太(以下、田村):僕はもともとミュージシャンでしたが、偶然受けた『レ・ミゼラブル』のオーディションに合格したのがきっかけで、ミュージカルの世界に入りました。当時所属していたボーカルグループが、本番前にも関わらず、みんな気もそぞろで。「どうしたの?」って聞くと、「『レミゼ』のオーディション受ける」って言うんです。それで、「じゃあ僕も」って(笑)。

(原田)優一さんとは同い年ですよね。

原田:そう、僕たちもう36歳なんですよ。

彼(田村)の初めての舞台で、同じ役をトリプルキャストで演じて以来の仲です。もう1人は山崎育三郎でね。

田村:僕はまだ6年目なので、優一さんは先輩です。デビュー時は、舞台の立ち方から教えてもらいました。

_st-1230

愛加あゆ(以下、愛加):私は元宝塚なんですけど、きっかけは、姉が修学旅行で宝塚を観劇して、大ファンになって帰ってきたことですね。家で一緒に真矢みきさん主演のビデオを観て、それがもう衝撃的で! それ以来、ミュージカル女優を目指したいって思うようになりました。

はじめて生で宝塚の舞台を観たときなんか、もう、前のめりになっちゃって、双眼鏡を必死に覗いていました。2階席だったんですけど、ずーっと目を凝らして。宝塚を卒業してからは……

_st-1255.2


原田:ほら、宝塚時代は娘役トップだったってちゃんと言いなさいよ!

愛加:はい(笑)。今はミュージカルを中心に、映像のお芝居にも挑戦しています。

——ミュージカルを演じるとき、大切にしているポイントはありますか?

原田:ミュージカルって、「いきなり歌い出す」ってイメージを持たれることがあるんですけど、そこの境目をどうなくすかが、永遠の課題だと思うんですよね。

「歌」は感情を大きくうねりながら出せるので、強い感情を表現するときはものすごい武器になるんです。だから、あくまで芝居の延長に歌があるようにっていうのは大切にしています。音楽あってのミュージカルなので、音楽とお友達になるというか。

_st-1218

田村:僕は、柔軟にいることかなあ……。ミュージカルも、漫画やアニメを原案にした2.5次元と呼ばれるものから、音楽劇、歌や踊りが少ないものまで、いろんなジャンルがありますよね。演出家によって求められるものも違って。なので、ミュージカルだからこうしようっていうのは、あまり決めないようにしてますね。

愛加:音楽って、たとえばCDで曲だけを聴いても、本当に感動できるものじゃないですか。

でも、生で観たときの圧倒的な衝撃とか、観終わったあとの高揚感は、なにものにも代え難い。他人の人生を1回分生きたような感覚は、歌と芝居とダンスをフルに使って表現するミュージカルではより深く味わえると思うんです。それをお客さまに体験していただけるように、心を大事に演じたいなと思っています。

_st-1248.2


——4度目となる『KAKAI 歌会』ですが、今回の見どころを教えてください。

原田:「もうちょっと歌が聴きたかったな……」ってならないように、膨大な曲数を用意しました。2時間の舞台で、前回は全64曲でしたが、今回の曲数はそれをはるかに超えるんですよ。キャストのみなさんは頭を抱えることになるかもしれないんですが(笑)。

最初は、“大人の歌遊び”ということで、それぞれの思い入れの強い曲やチャレンジしてみたい曲を集めたコンサートをやってみたくて始めたんですが、回を重ねるごとにコメディ要素が増えて、ありがたいことに「『KAKAI 歌会』にきたら笑える」みたいなイメージがついてきました。そんな要素も、ひとつの見どころとして楽しんでいただければ。

元宝塚の出雲綾さんとダンサーの原田薫さんもいらっしゃるので、曲を宝塚風にアレンジするコーナーがあったり、オリジナルで作っているミュージカルもあるので、そこはお客さんに『大笑い』してもらえるはずです。だよね?

_st-1352


愛加:うわぁ~~! すぐハードル上げますね(笑)。

——お互いの印象は出会った頃と変わりましたか?

原田:(田村)良太に関しては、本当にいい意味で出会った頃と変わらないです。「田村良太」って“1人ファンタジー”だと思ってるんで。独特の世界観を持っているんですよね。

田村:(笑)。僕も変わらないですね。初めは同じ役の先輩として、そのあとは演出家として、本当に出し惜しみなく教えてくれる人。変わったところは、うーん……若干照れるんですけど、自分がキャリアを重ねるたびに、優一さんのスゴさを実感しました! もともと100点の先輩だと思ってたんですけど、「162点になった!」みたいな。

_st-1365


原田:ほんとに? ありがとうございます(笑)。

愛加:優一さんは、演出家としても、役者の思いを汲み取って下さったり、ずっと気を張っていた私の緊張をほぐして下さって。出会った当初から「すごく優しい」っていう印象は変わりません。良太くんは、何にも動じない……ブレない……

原田:言葉選んでるよね? 

田村:すごい気を遣われてる(笑)。

愛加:本当にいい人すぎて! 純粋な方なんだなって感じました。

原田:わかる! 「実は裏があるんじゃないかな?」とか思っちゃうんだけど、ちがうんだよね。

愛加:そう。お酒飲んでも、稽古場でも、本当にずっといい人なんですよ。

昨年ご一緒したとき、良太さんはオカマバーのママ役というおもしろい役どころだったんですけど、真剣に稽古場でも悩んでらっしゃって。今回はどんな感じで役作りされるんだろう? って楽しみにしています!

田村:(笑)。愛加さんは、品があって“殿上人”ってイメージだったんですけど、お酒の席で印象が変わりました。味がある。

原田:そうなんだよね(笑)。こんなに綺麗なのに、ユーモアな一面もあるから、ポイントが急上昇するんですよ。

_st-1252.2

——最後に、読者の方へ一言お願いします!

田村:何度でも観たくなるようなミュージカルになると思うので、ぜひ早めに予約してください! あまりミュージカルを観たことがない方でも、気楽に笑えて、しっかり歌を楽しめるものになっています。

愛加:ミュージカル好きは、クスッてなるところがたくさんあるんじゃないかと思います。敷居が高く感じていた方もトライしやすいと思うので、ぜひこの機会に、この世界へ! 舞台でお待ちしております。

原田:「大人の音楽遊び」ということで、ミュージカル曲だけでなく、この舞台だけの「遊び」もたくさん用意しました。ミュージカル界で活躍する俳優たちがひとつの舞台で一緒に料理されたらどうなるのか。DVDやCDにはなりませんので、ぜひ生の舞台を堪能しに来てください!
_st-1471

_st-1417

_st-1433.2

【チケット詳細】

ミュージカルレビュー
『KAKAI 歌会2019』

2019年3月8日(金)~17日(日)
会場:三越劇場

構成・演出・出演:原田優一
音楽監督:YUKA
振付:中村陽子

出演:今井清隆、泉見洋平、田村良太、愛加あゆ、畠中洋、出雲綾、原田薫、宮島朋宏